大徳寺503世管長 後藤瑞巌自筆一行書『春山畳亀青』掛軸 鵬雲斎玄室得度の師

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『春山畳亀青』
【読み】
春山、亀青を畳む
(しゅんざん きじょうをたたむ)
【意味】
本来ある「春山、乱青を畳む」の「乱」を「亀」に置き換えたお目出度い文句です。*「乱青」とは緑が重なり合うさま。
亀と言えば緑毛、青々としたものをイメージします。お茶席に合うようにお目でたく、青々さを強調してあるのでしょうか。
春山を見れば緑の木々が幾重にも連なっている。一点の濁りもない清らかに広がる春の情景を表す。

裏千家淡々斎御家元の御箱書がございますので正式なお茶会にも安心してお使いになれます。
箱は淡々斎御家元が蓋裏に『瑞巌老師筆 春山 今日主(花押)』と書き付けられています。状態は良好です。

長さ179㎝ 幅30.5㎝(表装を含む)

紙本。塗軸。淡々斎書付箱。

▢後藤瑞巌(ごとうずいがん)
明治12年(1879)~昭和40年(1965)
臨済僧。岐阜生まれ。瑞巌宗碩(ずいがんそうせき)。室号~隠涼軒。妙心寺派管長・大徳寺派管長を歴任。裏千家鵬雲斎得度の師。釈宗活の法を嗣ぎ、共にアメリカ布教をする。

▢裏千家14世淡々斎宗室
明治26年(1893)~昭和39年(1964)
茶道裏千家14世家元。裏千家13世圓能斎の長男。幼名は政之輔、号に碩叟(せきそう)。30才で家元を継承。流儀統一のため淡交会を結成、海外普及と文化交流のために国際茶道文化協会を設立。紺綬褒章、紫綬褒章、勲三等旭日中授賞を受章。昭和39年(1964)北海道の旅宿で歿す。71歳。

【参考文献】
落款花押大辞典 淡交社
茶人の花押 小田榮一著 河原書店
茶掛の禅語辞典 淡交社

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