オリヴィエ・メシアンの教室(作曲家は何を教え、弟子たちは何を学んだのか)

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商品情報

出版社:アルテスパブリッシング
ジャンル:一般書籍(音楽史・伝記・評論・写真集他)
サイズ:A5
ページ数:744
著者:ジョン・ボワヴァン
編著者:訳:平野貴俊/日本語版監修:小鍛冶邦隆
初版日:2020年11月20日
ISBNコード:9784865592054
JANコード:9784865592054
ブーレーズ、シュトックハウゼン、クセナキス、アンリ、ミュライユ、グリゼー、ベロフ……綺羅星のごとき教え子たちを前に、古色蒼然たる音楽院の一室で、彼は何を語ったのか──証言と回想から「伝説のクラス」の全貌が蘇る!
本書は、メシアンが戦時下の1941年──あの《時の終わりのための四重奏曲》を作曲した収容所から解放されたのち──、パリ国立高等音楽院に着任してから、およそ半世紀にわたって力を注いだ音楽教育の全貌を、弟子たちの証言にもとづいて初めて明らかにするとともに、彼らが師にいかに傾倒し、その教えを継承し、あるいは反撥しながら20世紀音楽を切り拓いていったかを跡づける音楽ドキュメンタリーの傑作である。
作曲家は何を教え、弟子たちは何を学んだのか
収載内容:
日本語版によせて(ジャン・ボワヴァン)
『オリヴィエ・メシアンの教室』序文(小鍛冶邦隆)
序章
1 複数でありながらも唯一の教室
2 堅く守られた秘密
3 ヒズ・マスターズ・ヴォイス
4 「どうぞお話しください」
5 謝辞
第1部 教室の歴史
第1章 和声クラスと私的なレッスン
I 名声の源
1 前衛
2 戦争とドイツによる占領
II 和声クラス(一九四一―四六)
1 傑出した最初の生徒たち
2 「本物の」和声
3 知へと至る道│分析
III もうひとつの教室──私的なレッスン
1 ドイツ占領下のパリにおける音楽
2 初期の私的レッスン
3 ドラピエール邸での集まり
4 ドラピエール邸で扱われたレパートリー
IV ライヴァル、ルネ・レイボヴィッツ
1 新ウィーン楽派とフランス
2 メシアンとウィーンの聖三位一体
3 ルネ・レイボヴィッツの登場
4 教育に対する二つのアプローチ
V 「メシアン事件」
1 新たな力関係
2 予期せぬキャンペーン──ラジオのストラヴィンスキー・シリーズ
3 《神の臨在の三つの小典礼曲》の初演──メシアンと批評
VI パリ音楽院
1 クロード・デルヴァンクール──「ある種の爆発」
2 「私たちが生きていたのはどんなにか寂しい場所だったでしょう……」
3 敗北あるいは勝利? 分析クラスの創設
VII 分析クラスへの移行
1 福音の時の終わり
2 クラス間の争い……
3 異なるものとの接触
第2章 分析クラス
I 第一期(一九四七―五四)
1 水と火の試練│入門の方法
2 卒業試験
3 分析クラスのメニューに載った数々のレパートリー
4 分析のクラス、あるいは作曲のクラス?
5 師にふさわしい生徒たち
II 入門・卒業・さまざまな動き、その行方を探る
1 国を越えた威光の波及
2 ダルムシュタットにおけるメシアンの初期の滞在
3 《四つのリズム・エチュード》の作曲
4 シュトックハウゼンと「天体の音楽」
5 「異国人」ヤニス・クセナキス
6 別の惑星、ミュジック・コンクレート
7 ふたたびダルムシュタットを通って
III 第二期(一九五四―六一)
1 同志の喪失
2 新しい世代の学生
3 「音楽哲学」のクラス
IV 第三期(一九六一―六六)
1 「そして船は行く……」
2 リズムにささげられた一年間
3 セリー帝国の凋落
4 議論が戦わされる部屋
5 音楽研究グループ(GRM)の躍進
第3章 作曲クラス
1 公的な認知と内部の状況
2 ヴァルハラへの入城
3 五月革命
4 心の糧
5 メシアンは彼らのうちに
6 作曲を教えることはできない、だがそれでも教えることはできる
7 ひとつの時代の終わり
8 最後の生徒、最後の公開レッスン
第2部 メシアンによる分析とそのインパクト
第4章 メシアンの分析スタイル
I ある教育の痕跡
II メシアンの分析
1 分析に対する一般的な考え方
2 形式
3 和声
4 リズム
5 旋律
III 映像に記録された分析──《ペレアス》第一幕
1 汲めども尽きせぬ泉
2 分析の記録
第5章 記憶のなかの分析
I 遠い過去
1 トルバドゥール、アダン・ド・ラ・アル、ギヨーム・ド・マショー
2 クロード・ル・ジューヌ《春》
3 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
4 ジャン=フィリップ・ラモー
II ウィーン古典派
1 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
2 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
III オペラ
1 演劇、音楽、分析
2 クラウディオ・モンテヴェルディ《オルフェオ》
3 リヒャルト・ヴァーグナー
4 モデスト・ムソルグスキー
IV ピアノ音楽
1 特別な楽器、ピアノ
2 フレデリック・ショパン
3 イサーク・アルベニス、再評価に値する作曲家
V クロード・ドビュッシー
VI イーゴル・ストラヴィンスキー
1 ほとんどひとつしか作品を残さなかった作曲家
2 「もうひとりの」ストラヴィンスキー
VII その他の歯車
1 モーリス・ラヴェル
2 ベーラ・バルトーク
3 オネゲルとミヨー
4 アンドレ・ジョリヴェ
5 エドガー・ヴァレーズ
VIII 新ウィーン楽派
1 メシアンと新ウィーン楽派──意表をつく組み合わせ
2 分析家、植字工、十二音主義者
3 アルバン・ベルク《ヴォツェック》
IX メシアンの作品
1 彼自身へと姿を変えるメシアン
2 分析される分析家
3 テープに収められた分析──《鳥のカタログ》より〈コシジロイソヒヨドリ〉
X 同時代の音楽家
「時間を超えた」心のつぶやき──非西洋の音楽
第6章 メシアンの授業が作曲家に与えたインパクト
I 開かれた作品
II 和声クラスとドラピエール邸での授業
III 分析クラス
1 初期の分析クラス、セリアリズムの波及
2 ドメーヌ・ミュジカルの世代
3 一九五〇年代から一九六〇年代にかけて
4 作曲クラス
終章
1 よき人、よき場所、よき時間
2 革新の波のただなかで
3 唯一無二の分析家
4 人間、音楽家
[付録]付録1:メシアンのクラスに登録した生徒の一覧
付録2:メシアンの教室で扱われたレパートリー
訳註
訳者あとがき
[索引]
1 人名
2 音楽作品
3 事項
[参考資料一覧]
1 文献資料
2 音源資料
3 視聴覚資料
4 原書刊行後に発表された主要な関連文献(著者による追加)
5 訳者による補遺
[本書に登場する「メシアンの弟子」のリスト]

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